困るなあ2008年05月17日 20時15分

この前の日記のコメントに、「管理人」という投稿者名で投稿がされていますが、もちろん僕ではありません。
しかし、こういうことをされると、まるで僕がここにあるような体験をしたみたいですよね。
こういうジャンクコメントってどういう仕組みなんですかね。

前立腺マッサージでイカされまくって10万ってどういうことなんでしょう。
もらったんですかね。
どうもこの手のエロジャンクメッセージは謎なものが多いですな。

Live Act Tulip in 鈴蘭22008年05月17日 21時22分

チューリップは再結成以前の現役時代、1270本のライブを行いました。
その中で最高のライブは、メンバーもファンもマスコミ関係者なども口を揃えて、1980年7月26日の2回目の鈴蘭高原でのライブだと言います。

日本人のアーティストとして初めて単独野外ライブを岐阜県の鈴蘭高原で成功させたチューリップは、2年後も同じ日に同じ鈴蘭高原で15000人を集めてのライブを行います。
東京・名古屋・大阪・博多から新幹線をチャーターしたツアーが組まれ、岐阜羽島からバスが行列を連ねてファンが全国から集まりました。

日が暮れてからゲーム大会や天然のプラネタリウムといったイベントが予定され、23時30分から開演という予定だったそうです。

しかし、当日の鈴蘭高原は豪雨。

気温は10℃近くまで下がり、屋根のない客席のファンはびしょぬれ。
スキー場のゲレンデに作られた客席は、土が川のように流れていったそうです。
そんな中、ファンは雨と寒さに震えながら開演を待ちわびていました。

中止の声も当然あったそうですが、メンバーの強い意見でライブは決行。
大幅に予定を繰り上げて21時30分に開演。

照明、機材はほとんど濡れてショート。
あちこちで火花が散っていたそうです。
メンバーも、濡れたマイクに唇が触れると感電して痺れたという話をしていました。

まともな音はもちろん鳴りません。
高校の学園祭のステージみたいな感じです。
そのときの映像が残っているのですが、辛うじてメンバーを映すスポットライトだけは生きていて、暗闇の中に辛うじて5人の姿が映っている、ひどい状況です。

もちろん体調不良を訴える人も続出。
音楽雑誌の記者たちは、取材そっちのけで倒れるファンの救護に走ったそうです。

そんな最悪な状況の中、ステージと客席は完全に一体となります。
渾身のパフォーマンスを続けるバンド、それを精一杯受け止めるファン。
あまり状態の良くない映像からでも、めちゃめちゃノリまくっている会場の空気が伝わってきます。
(屋根から出てビショビショになりながら歌う財津さん、愛器のギブソンをやはりびしょ濡れにしながらソロを取る安部さんの姿がことさら感動的です)
バンドもファンも、その夜一つの小宇宙を確かに体験したのだと思います。

この映像にはこのライブに参加したファンのインタビューがあるのですが(それが鈴蘭高原の次のライブ会場というところがまたすごいのですが)、みんな口を揃えて特別な体験だったと語っています。
それはそうでしょう、現実とは異なるAnother Spaceを体験してしまったのですから。

そういう体験ができた人たちを、純粋に羨ましいと思います。

ライブとは、アーティストの伝えたいという気持ちと、ファンの感じたいという気持ちがぶつかって融け合って一つになる場です。
ステージから強いメッセージを発してくれるアーティストを僕は知っています。
彼らのライブに接するとき、彼らと一つになれるだけの感受性が自分に果たしてあるか、思わず自問してしまいます。

変な言い方ですが、ファンも自分を磨く必要があると思います。
良いファンが良いステージを作る。
劣悪なステージを最高のステージに変えたのは、間違いなくファンの力です。
自分も素晴らしいファンでありたいと心の底から思います。

そしてつくづく、チューリップってどんだけすごいバンドだったんだよ、と思います。