【マンガ】デビュー40周年記念萩尾望都原画展2011年03月07日 23時44分

結論から言うと、福岡在住の方は是非今週末の会期末までに足を運ぶべき、奇跡の展示である。

今の若い人は、萩尾望都といっても、良いところで名前を知っている、というレベルだと思うが、マンガなどのサブカルに興味がある人であれば、少なくとも代表作は一通り読んでおくべき作家である。
萩尾の作品は、一部の気楽に書かれた作品を除いて、マンガの域を超えてまさに文学であり、ときに難解である。
(『銀の三角』は3回通読してようやく物語の構造を理解した)
読むにはそれなりに覚悟と良好なコンディションが必要だが、その分得られるものは計り知れず大きい。

しかし、元のマンガを知らなくても、あまりにも美しい絵(生原稿)を見るだけでも時間を忘れるだろう。
天才竹宮惠子をして「努力をする必要のなかった天才」と言わしめる萩尾の絵は、まさに悪魔的である。
生や性を超越した、美しいと言うも愚かな作品の数々に囲まれて、僕はしばし現実的な感覚を失ってしまった。

僕が「世界最高の物語の冒頭」と思っている『トーマの心臓』の冒頭部分や、『ポーの一族』『残酷な神が支配する』など、代表作の生原稿が惜しげもなく披露されている。
中でも心臓を鷲づかみにされたのが、『半神』の全ページの原稿。
結合双生児をモチーフにしたわずか16ページの短編であるが、そのボリュームは単行本数冊に匹敵する。
初めて読んだとき、一冊を読み終えた気分でいたのに本自体はまだ先が続いていたので、驚いた記憶がある。
そんな圧倒的な物語の、生原稿である。
改めて打ちのめされたのは言うまでもない。

僕は未見だったのだが、絵による散文詩とも言うべき『狩人は眠らない』の全作品展示も凄まじかった。
マンガ・イラストを超えてすでに現代美術の域に達している。
この作品も何度も往復して眼に焼き付けた。
幸い復刊された私家版を場内で売っていたので、迷わず購入した。

危うく号泣しそうになったのが『柳の木』というほぼサイレントの短編。
何という上手さだろう、と思った。
今の若いマンガをディスるつもりは毛頭ないが、実力差というもおこがましい力量の差はいかんともし難いと思う。

正直、これだけでも福岡に来た甲斐があったと思わせられる、素晴らしい展示だった。
特にマンガや絵を描く人には是非見に行ってもらいたいと思う。
僭越ながら、天才の悪魔的な業を是非体感してもらいたいと思う。

日本橋ヨヲコ『極東学園天国』全4巻(ヤンマガKC)2009年11月11日 00時21分

少し前の日記で日本橋ヨヲコが現在連載中の『少女ファイト』の話をし、その際に『極天』にもちらっと触れたのですが、それ以来すっかり気になってしまったので、久しぶりに再読しました。

やっぱいいわ。
魂が火照ってくるわ。
「アツく生きなきゃ」って気にさせられるわ。

とにかくネームが良いんです。
ホントはいけないんでしょうがちょっとだけ引いてみると、

「女には絶対男の気持ちはわかんねえ。だからもうそれは、泣くしかないんだ。でも、それがまた女の胸の中だったりもするからわけがわかんなくなる。でも1つだけわかんのは、最後には女が男を抱くんだろうってことか」

「変えてやるよ、お前の体。ぐちゃぐちゃ考えんなよ。オレのこと好きんなれよ」

「冬みてえに生きても、来たじゃん、春」
(ちなみに、僕はこの科白のくだりでいつも激しく泣きます)

「信じてるものを守るためならなんだってできる。大丈夫、たましいは腐らないよ」


醒めていることが美徳の最近の若い人にとっては、ウザイだけかもしれませんね。
でも僕は常に熱を帯びて生きていたいと思うので、この作品は着火剤となってくれます。

BDイベント直前にして、ぐんぐんテンション上がってきたなあ!

ファイブスター物語2009年10月03日 09時52分

(『ファイブスター物語』をご存じでない向きにはおそらくさっぱり分からない内容となっておりますので、ご了承ください)

友人に貸したまましばらく行方不明になっていたF.S.Sの9~12巻と劇場版DVDが返ってきて、自分の中でF.S.S.ブームが来ております。

もはや2次元の女性にはほとんど興味がないのですが、ファティマだけは別です。
「ガリガリ・胸ぺったん」な女性が大好きなので、ファティマはまさに理想なんです。

それに、騎士とファティマの関係性も、僕の萌えツボを毒針の如くピンポイントで突いてくれます。
思えば高一のとき、生まれて初めてちゃんとした小説らしきものを書いたのはブルーノ×パラーシャの二次創作でした。
その後もカイエン×アウクソーやら斑鳩&峡楼姫やら、下手くそな文章を書き散らしたもんです。

HDDに書きかけのブルーノ×パラーシャの中編が2本眠っているので、勢いに任せて書き上げてみようかな。
(1本はシリアスなんですが、もう1本は自分の欲求を満たすためだけのエロ小説なのが何とも・・・)

登場するカップル、じゃなくて騎士&ファティマには大抵萌えてしまいます。
アイシャ&アレクトー、ヴュラード×メガエラ、ミューズ×静、アーレン×京、斑鳩×マージャ、ヨーン×パルスェット・・・枚挙にいとまがありません。
キャラクターの名前を憶えるのがひどく苦手な僕がこれだけちゃんとキャラの名前を記憶しているマンガは他にありません。

いつになったら連載は再開されるんでしょうか。
F.S.S.の10数ページのためにニュータイプを買う価値はあります。
確実に売り上げが伸びると思うんですが、角川は何をやっているでしょう。

DVDも久しぶりに見返しましたが、笑っちゃう程の豪華キャストで、当時の角川の力の程が伺え知れます。
ただ、永野護の絵を結城信輝がキャラデザ・作監をした結果の、大時代的な絵柄は賛否というか好き嫌いが大きく別れるとは思いますが。
主題歌である、まだアイドル時代の長山洋子が歌う『瞳の中のファーラウェイ』は、僕の隠れたカラオケの十八番であります。
(知っている人がほとんどいないので滅多に歌えませんが)

最近のジャンプ2009年04月14日 00時42分

職場と所沢の労働基準監督署を往復する車の中で『Parade』を3回転くらいさせたんですが、うなぎ上りにテンションが上がっていき、帰社する頃には大変なことに。

もう身体が疼いちゃって疼いちゃって(*゚∀゚)=3ハァハァ。

帰宅するなりたまらずContactツアーのDVDを流して、一踊りしました。
いい汗かいたらさっぱりしました。
で、風呂浴びた後に良く冷やしたビールね。

燃えさかるパトスのやり場を求めてさすらうアラサー戦士、よっしーです。(←なんのこっちゃ)

さて、僕の最近のジャンプの読む順番は、

いぬまるだしっ→べるぜバブ→SKET DANCE→To LOVEる→バクマン。→ジャガー

ってな感じで、後はランダムです。
スルーなマンガも多数。

「いぬまるだしっ」はとりあえず今のジャンプで一番面白いでしょう。
前作「メゾン・ド・ペンギン」も好きだったんですが、今作の方がテンポもセンスもずっと上。
ナイツの漫才が好きな向き(もちろん僕もそう)にはたまらんマンガです。

「べるぜバブ」はやっと読むに値する新連載がきた、という感じ。
不良が活躍する、というマガジンテイストのマンガはジャンプ編集部としてはもしかしたら本意ではないのかもしれませんが、でもやっぱり分かり易くていいですよね。
魔王の赤ちゃんを育てる、という設定もこれからいくらでも膨らませられるので、期待大です。

「SKET DANCE」はこれまでもさんざんプッシュしているのでここでは割愛。

「To LOVEる」は面白いと思うしそこそこ人気もありそうですが、何でこんなに後ろなんだろう。
かつての「ジョジョ」みたいなものなんでしょうか。
(某マンガ雑誌の編集をやっている先輩から聞いた話ですが、「ジョジョ」は後ろから2番目が定位置でしたが、それは人気がないわけではなく、荒木先生はとても原稿が早いので、台割のしやすさからそこを定位置にしていたそうです。「ジョジョ」に掲載順なんて関係ありませんからね)

「バクマン。」を読むと、やっぱりマンガの編集の仕事、やりたかったなあとちょっと悔しい思いがぶり返してきたりします。
最もこれは脚色されているんでしょうが、こんな仕事で飯が食えたらな、と思います。

全部のマンガの話をしていると長くなるので、最後に一つだけ苦言。

最近の「アイシールド21」の展開はないです。
何だかもう世界ビックリ超人の世界になってしまって、興醒めです。
クリスマスボウルに至るまでの物語は本当に面白くて、毎週楽しみにしていたのですが、勝ち続けてしまう今の展開は間違いだと思います。
現に掲載順はじり貧ですし。
王城戦で負けて、対立軸を鮮明にさせた方が物語としても長持ちするし、絶対に面白くなったと思います。

今週のジャンプ2009年02月09日 22時57分

とりあえず「いぬまるだしっ」が神な件について。

ある意味これはRー18じゃないかと。