趣味びとよっしーの独り言

10年前の成人式は大雪でした。

中学から東京の学校に通っていたので地元の友だちもおらず、雪の中つまらない式典に行く理由が全くないので、「晴れ着の娘たちは大変だなあ」とか言いながら家でゴロゴロしていました。
（自分たちもそんなものには出なかった両親にも止められましたし・・・）

10年間、振り返ればあっという間です。

そんな個人的な感慨はともかく・・・。

ちらっとNHKの7時のニュースの冒頭でやっていましたが、20年前は国鉄民営化や、大韓航空機爆破なんかがあった年なんですね。
バブルまっただ中、GDPはアメリカを凌ぎ、東京23区の地価でアメリカ全土が買えると言われた時代でした。
大まじめに「Japan as No.1」なんてみんなが思っていた時代でした。

それから20年。
日本の一人あたりGDPは世界16位です。
日本企業の時価総額首位のトヨタですら、世界では21位です。
円の価値は下落する一方です。

成人のみなさんには、日本はいまや二流国に転落しようとしている（もうしてしまっていると言ってもいいかもしれませんが）という自覚を持ってもらいたいと思います。

豊かでいるつもりかもしれませんが、それは過去からの蓄えを食いつぶしているに過ぎません。
別に天下国家のことを案じる必要はありませんが、自ら能動的に豊かになろうとしなければ、20年後には貧困に喘ぐことになるでしょう。

あなたたち自身の身を養うだけでなく、あなたたちの親御さんがリタイアするころには、年金給付水準は下がり、医療費給付水準も下がり、しかし物価は上がり、間違いなく子供が親の経済的援助をしなければならない時代になります。

消費力と生産力を維持するために、日本も移民国家となるでしょう（むしろならなければなりません）。
そうなれば低廉な単純労働は移民に奪われ、労働能力と意欲の低い人間は、移民以下の経済レベルに甘んずることになるでしょう。

もはや甘っちょろいことを言っていられる場合ではなく、今こそ上を目指す意識を持たねばならないときだと思います。
上昇志向を持って、それを達成しようと努力して初めて、現状維持でいられる。
それぐらいこの国の前途は下っていると思います。

先の分からない世の中だ、なんてよく言われますが、そんなことはありません。
このまま行けば日本は発展途上国に成り下がります。
もちろん僕らの世代も含めて、何とかしてこれを食い止めなければいけないのです。

この国の未来はちっとも明るくありません。
そのことを新成人のみなさんには肝に銘じてもらいたいと思います。