「ガソリン国会」の愚2008年01月31日 23時29分

つくづく民主党というのはダメな政党だと思う。

まず代表がよくない。
小沢一郎という男は政治屋ですらない、ただの選挙屋、しかも小泉純一郎のようなデマゴーグではなく、身内の勢力争いでしか力を発揮できないタイプの、である。

自民党と敵対しているというだけで、全く野党的な考えを持っていない男をリーダーにいただいている時点で支持するに値しない。

そして「ガソリン国会」などと唱え出すにいたって、真に愚かさを露呈したと思う。

まず、バカでも分かるワンフレーズで政治を表現してしまうというのは、小泉が始めたことである。
争点を明らかにする意図は分かるが、野党が自ら与党の二の舞を演じてどうなるというのだろう。

その争点だが、そもそもガソリンの暫定税率が今国会の最大の争点であること自体がおかしい。

今さらガソリンがリッター25円下がったところでどうなるというのか。

仮に月に100リッター消費したところで、たかだか2500円浮くだけである。
家計への影響はあってなきに等しい。
恩恵を被るのは車を長距離乗り回すだけの経済的余裕がある個人と、中小の運送業者や農家であって、彼らは自民党や公明党の支持層である。

真に経済的救済をせねばならない、ワーキングプアに苦しむ人たちや高齢者はほとんど恩恵にあずからない話であり、全く意味のない政策である。

道路特定財源の一般会計への移行は当然せねばならず、持っていくべき話の方向性はそちらであって、対象が偏った減税ではない。

対外的にも、今この時期にガソリン減税などを行えば、日本はガソリンの消費を奨励しているという印象を間違いなく与える。
そんなことになれば、ただでさえ低い日本の国際的地位はますます下がる。

自公支持層に媚びを売って切り崩しを図る、選挙目当ての政策であることが明らかであり、実に姑息である。
この国の将来についてなど何も考えていない。
ただの議席の少ない与党である。

もちろん、現政権の無能さも始末に負えない。
株安への対応を問われて、大田経財相は「実態経済は何も悪くないのだから、何もすることはない」などと言いはなったが、更年期障害が頭に来たとしか思えない。

マネー経済の混乱が実態経済に影響を及ぼさないようにするのが金融当局の仕事だろうに、職務放棄も甚だしい。

まあ、金利も最低水準だし、円高に積極的に市場介入することもできないし、何もできることがないというのが正直なところなのだろうが。

どうすればこの国は浮上することができるのか。
そのことを真剣に考えている人間が議事堂の中にどれだけいるのか、計れるものなら計ってみたいものだ。