米国滞在日記第15回2007年11月02日 00時22分

今日は仕事の都合でいつもより1時間早く5時に起き、眠い眼をこすりながらトイレに入りました。

用を足して立ち上がって便器の中を見てびっくり。

何じゃこの緑色の物体は

一瞬本気で病気を疑いましたよ。
まあ、すぐに昨日のことを思い出したので、平静を取り戻しましたが、しかし、真緑色の色素が体内を巡ってきたことを考えるとぞっとします。

まだ胃とか緑色に染まってるんじゃなかろうか。

こんな感じで、僕の記念すべき30代最初の一日が始まりました。

Happy Birthday to Me!!

しかし、二十歳になったときは、自分が大人になるなんて、という感慨でいっぱいでしたが、自分が若者ですらなくなる日が来ようとは思いもしていませんでした。

労働関係の法律では35歳まで若年者扱いですし、僕などまだまだ小僧だと自覚してますが、世間の方がそろそろいっぱしだと思い始めるようになるでしょう。
だからこそ、会社も金を出して僕をアメリカにやろうと思ったんでしょうし。

公私ともにやってくるプレッシャーを思うと、やれやれと思ってしまうのです。
白髪も増えてきましたしね・・・。

全然アメリカと関係ない記事になってしまった・・・。

米国滞在日記第16回+ジャンプSQ2007年11月02日 23時17分

今日はうちの会社で囁かれるブラックな小咄を。

実は一般には発売されていない、刑務所専用の製品というのがあるんです。
(我々は“Jail”と呼んでいます)

他の製品と比べて、辛みが強く、動物性油脂を使わないという仕様になっています。
辛みが強いのは、辛い物を食うことによってストレスを発散させるという効果があるから。
動物性油脂を使わないのは、動物性の油脂は人格の凶暴性を増長させるから。

アメさんらしいへんてこな理屈ですが、まあさほど間違ってるとも思えない気もします(どっちなんだ)。

さて、この製品、僕も試食しましたが、結構旨いんです。
特に辛い物好きにはなかなかいける。
植物性油脂のみということであっさりしていますし、塀の中のメシもまんざらではないじゃない、という気になります。

こちらのムショでお勤めの方にもおかげさまで好評のようで、娑婆に出てから同じものを探すけれども、どこにも売っていない。
そこで、うちのCustomer Serviceに電話をかけて寄越すわけです。

「お宅の製品で○○というやつを前に食ったんだが、なかなか旨かった。また食いたいんだが、ちっとも見かけない。アレは一体どこに売ってるんだい」

電話に出たうちの社員はこう答えます。

「もう一回人を刺せば食べられますよ」


新創刊のジャンプSQ、こちらでも入荷しておりました。
まずは迷わず『ギャグマンガ日和』を探す自分がいます。
「ララ美☆リアリティ」最高。

「こんなこと」のコマのところで笑い死ぬかと思いました。
どうしてこの人のマンガはこんなに面白いんだろう。

まだ全部読んでないんですが、森田まさのり×小畑健の読み切り『HELLO BABY』がかなり面白いです。
こういう話大好き。
最近の若手との格の違いを見せつけられた気がします。

この雑誌、月ジャンより格段によくなったと思います。
藤子不二雄A先生の存在は正直微妙だけど・・・。

米国滞在日記第17回2007年11月03日 23時52分

僕も実はついこの間知ってビックリしたんですが、アメリカはまだ夏時間なんですよ。
11/3の26時が二回来ることによって、一時間今までより時計が遅くなります。

我々の感覚でいうと、サマータイムというのは夏のほんの一時という気がしますが、夏時間の方がどちらかというと標準で(そちらが適用されている期間の方が長いわけですから)、冬時間の方が調整された時刻という感じのようです。

実際に切り替えに立ち会ってみると、それは至極合理的な制度のように感じられます。
日の出が遅くなるタイミングで時計を遅らせることによって、より明るい時間に活動できるわけですからね(逆もまた真、ですが)。

アメリカ版チケットぴあであるTICKET MASTERを駆使して、11/18のロサンゼルスレイカーズVSシカゴブルズ(NBA)、11/24のUCLA.VSオレゴン大(フットボール)、11/25のLAフィルの演奏会(メインはドヴォルザークの『新世界より』!)、12/2のアナハイムダックスVSエドモントンオイラーズ(NHL)のチケットをゲット。

11/24の夜にLAオペラの公演(モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』!)があるんですが、どう頑張ってもフットボールの試合が終わってからでは間に合わないので、泣く泣く断念。

でも、アメリカ国内ではMLBを凌ぐ人気の3スポーツを見られれば上出来でしょう。
これからの週末は、お楽しみてんこ盛りです。

もちろん、仕事があっての娯楽、ですけどね。
(どの口が言うか、って感じですが、もはや)

うわ、もうこんな時間だ。
明日もゴルフで5時起きなのに!

米国滞在日記第18回2007年11月04日 22時48分

人相?の悪いサメ
今日はこの間とは違うコースに行ってきたんですが、だいぶ形になってきたので、よしとしましょう。
ハーフでパー2つにボギー2つは、まあ悪くない結果だったと言えるでしょう。

この間買ってしまったパターの感触も良好だし、満足です。

午後は駐在員のご家族にご一緒させてもらって、ロングビーチにある水族館へ。
水族館に行くなんて20年ぶりぐらいではないでしょうか。

ちまちました水槽がたくさんあると言うよりは、大きな水槽がどーんと据えてあって、それを眺めるというスタイル。
エイなんかに直接触れるコーナーがあったりして、なかなか楽しいです。

『ニモ』の影響かクマノミがめちゃめちゃいる可愛い水槽や、海鳥がエサをとるためにごっついスピードで泳ぎまくる姿が見られる水槽など、子供と一緒にはしゃぎながら見入ってしまいました。

デートに来るのにいいところだな、といろいろな意味で無意味な感想を持ったのですが、意外にもカップルは少なくて、小さな子供と一緒の家族連れがほとんど。
しかもその大半が有色人種。
(ロングビーチはLAからメトロで行ける場所なんですが、それでも黒人はほとんど見かけませんでした)

やはり、白い方々はこんなゴミゴミしたところにはいらっしゃらずに、広い自宅の庭でバーベキューなどをなさったり、自家用クルーザーでクルージングを楽しんだりなさっているようです。
(ハーバーにはえらい数のクルーザーが停泊していました)

水族館の楽しさを30になって再認識してしまいました。
ここから車を1時間ほど飛ばすと、世界屈指の水族館であるサンディエゴ水族館があります。
じっくり堪能してきたくなってきました。

この出張期間中、いわゆる観光地に初めて行きましたが、特にラテン系の女性の胸の大きさはやはり眼を見張るものがあります。
僕個人の好みは手のひらサイズがベストだと思っているので、過ぎたるは及ばざるがごとしという感想しか持たないのですが、しかしあまりの迫力に思わず眼が追ってしまったりします。

ローティーンの子供ですら、おいおいと思うこともあり、何かこちらの食べ物や飲み物には胸が膨らむ何かが入ってるんじゃないかとくだらんことを考えたくなってしまいます。

茅原実里『Contact』2007年11月05日 23時10分

本日は予定を変更して特別番組をお届けします。
・・・って、こっちの方が通常か。

動画や音声のダウンロードを一切しないので、現在のネット接続環境はすこぶる良好なんですが、なぜかサイトのアップデーとだけが出来ず、更新のネタはあるにもかかわらず放置せざるをえない状態となっております。

今日のこのレビューも本来はサイトに載せたいのですが、遅くなってしまうので、取り急ぎこちらでアップする次第です。
あーやの『LOVE★GUN』のレビューも書いたんですが、今のところ眠ったまま。
気が向いたらこちらに一旦掲載しようかと思っています。

ちなみに、このアルバムは僕がアメリカに来た後に発売されたものですが、畏友らぴさんに国際郵便で送ってもらい(会社宛で・笑)、発売後早々に聴くことが出来ました。
改めて、この場を借りてお礼申し上げます。

(以下レビューですが、ですます調でレビューを書くとどうも文章が締まらなくなるので、一時的に文体を改めます)

茅原実里『Contact』:★★★★☆

すごくきれいというわけではないけれどもなぜか人目を惹く人、あるいはすごい才能があったりするわけではないけれどもなぜか注目を集める人、というのがいる。
彼女の声にもそういう類の魅力がある。

突き抜ける高音で酔わせる、というわけではないし、パンチが効いてどすんと腹に響く、というわけでももちろんない。
テクニックで聴き手を唸らせるわけでもない。

有り体に言えば特徴のない声なのだが、しかし彼女の声は耳からすうっと心に染みこんでくるのである。

以前『君がくれたあの日』のレビューで彼女の声を水と表現したが、手前味噌だがそれが的を射ていることを改めて実感した。
何の味も付いていないが、だからこそ飽きることがない。
そして何の栄養もないが、いつでもいくらでも吸収することが出来るのである。

◎Contact
一番最初は会社から帰る車中で聴いたのだが、出だしから圧倒されてしまって、ウィンカーとワイパーを間違えてしまった。
初っ端からこうきますか。
みのりんはもちろん、作り手全体の野心をびんびんに感じる。
こうでなくては、身銭を切って音楽を聴く意味などない。

みのりんに足りないのは影の部分だと思っていたけれども、こうまで見事に「ブラックな」一面を見せつけられると、唸るしかない。

◎詩人の旅
「too late? not late...」と並ぶ、このアルバムの双璧。
みのりんの声は、華奢なように聞こえるが、とてもよく伸びるしかなり強靱だ。
この勁さに、僕はとても惹かれる。
この曲はぜひライブで聴きたい。
ゴリゴリ押す打ち込みのビートに、変幻自在に舞うストリングスの組み合わせもたまりまへんな。

◎ふたりのリフレクション
この曲のように優しく歌うときのみのりんは、微笑んでいるのが見えるようで、とても素敵だ。
僕はどちらかといえば勁さを見せるみのりんの方が好きだが、こうした表情の彼女の方を好むファンもおそらく多いだろう。

◎純白サンクチュアリ
改めて聴いても、大変な完成度である。
フレーズによって表情がめまぐるしく変化するが、その豊かな表現力には脱帽するしかない。
サビの部分は詞も大変良く、favoriteな一曲である。

◎Dears~ゆるやかな奇跡
「ふたりのリフレクション」と若干かぶるが、こちらはあえて色を付けないで歌っているのが素晴らしい。
歌そのものも悪くないが、彼女自身によるコーラスワークが聞き所だと思う。

◎Cynthia
詞・曲ともに90年代のライトポップスっぽい作りは正直今時どうかとは思うが、みのりんの艶っぽい一面に触れられるのはうれしい。
特に最後のサビのフレーズがコーラスパートだけで歌われるところは、ゾクッとしてしまう。
実はかなり低音も出せるところが、歌の幅を広くしていると思う。

◎sleeping terror
勝手に「長門系列」の歌だと思っているのだが、もっと徹底しても良かったのでは、と個人的には思っている。
恐らく意図的にアニメっぽい声になるのを避けて歌っているのだと思うが、一曲くらいは「無音」の延長線上にある歌があっても良かったのでは、と思うのはわがままだろうか。

◎too late? not late...
作りとしてはこの曲も90年代のテイストだが、詞と声の魅力に否応なしにねじ伏せられてしまう。
僕は財津和夫と小田和正が書く詞以外にはまず惹かれることのない偏屈者だが、この歌の詞はいい。
畑亜貴の詞は時に「?」なことがあるが、ハマると実に素晴らしい。

みのりんの魅力については僕が書くまでもない。
まさに透明な水の素晴らしさである。

◎夏を忘れたら
好き嫌いでいえば、僕はこういう歌をあまり好まないが、みのりんの魅力の一方がよく表れていることは確かなので、存在意義は大いにあると思う。
あくまで個人的な好き嫌いの次元である。

◎mezzo forte
みのりんの歌の勁さというのは、単にボリューム的なものだけではなくて、豊かな表現力に依るところが大きい。
この歌はその最たるもので、Aメロだけ聴くと静かなバラードかと思うが、Bメロ後半から次第に気持ちが高まってきて、サビに入ると、曲調はタイトル通りmezzo forteだが、彼女の歌はこの上もなくespressivoとなる。

歌とはメロディに乗せた感情表現であり、それが実に豊かであるところがみのりんの最大の魅力の一つだろう。

◎君がくれたあの日
女性ヴォーカルにしか表現できないものに「焦燥感」があると思う。
何かに追われているような切迫した想い、これは男性では表現できない。
それをみのりんは透明な声でこれでもかとたたみかけてくる。
ライブで聴かされたら、理性など軽く吹き飛ぶだろう。

◎truth gift
まさにハッピーエンド、という感じの歌である。
特に前曲が前曲なので、余計に効果的である。
とても優しい気持ちにしてくれる。
この歌も、みのりんの微笑む姿が眼に浮かんでくる。
ライブの最後なんかで歌われたら、確実に泣く。
恐らくファンはみなそうではないだろうか。


オタクもワールドワイドになった昨今ですが、仕事中におつかいに出掛けるときなど、Yシャツ・ネクタイ・サングラスという姿で、みのりんを聴きながらカリフォルニアをドライブしているヤツは世界にオレ一人だろう、と思うと、ちょっとした優越感に浸れます。