太くてカタイのがイイの・・・2008年10月27日 23時51分

スピーカーケーブルのことですが、何か?
(こんなタイトルつけると、またコメントにつまらない出会い系の宣伝が入るんだろうなあ・・・)

先週末実家に帰っていたのですが、親父がうちの姫用にスピーカーケーブルをくれました。
例によってジャンク品なので素性はよく分からないのですが、がっちりとコーティングされていて、硬い上にかなり持ち重りがします。
親父曰く、銅の純度云々はともかく、太くてしっかりしたケーブルは振動に強いので、振動から来るノイズを防ぐ効果があるのは確かとのこと。
(KOYO-DENSENという表記があるので、業務用のケーブルであることは間違いないと思います)

で、さっそくつなぎ替えてみたんですが、確かにこれがいい!
中高音の抜けが格段に良くなり、一方でとげとげしさはなくなり、ものすごく澄んだ音になりました。
特にみのりんの高音で気になったピーキーさがなくなり、より安心して聴けるようになりました。
高温域で今まで聞こえなかった音がじゃんじゃん聞こえるようになり、一段と華やかさを増した感じです。
かといってシャリっぽい音なのかというとそうではなく、きちんと節度を持った鳴り方をします。

はっきりと鳴るが過度な音の角は取れる、というのが一番端的な表現でしょうか。
これは高音だけでなく低音にも言えます。
なので、例えばPerfumeなんかはかなりソフトな音になります。

とにかくまた一つ音が良くなってしまいました。

王子と姫が太くて硬いのでつながっている・・・。
それで姫がさらによい音で鳴る・・・。

オーディオ擬人化ってダメですかね?

PMC VS DIATONE2008年10月19日 16時05分

今日は昨日の運動会の疲れがかなり残っているので、久しぶりに完全休養日。
時間がたっぷりあるので、かねてよりやりたいと思っていたスピーカーを古女房であるダイアトーンのDS-900EXに入れ替えての試聴を行いました。
(その他のセッティングは通常通り、CDPがデノンの1650AZ、プリがトライオード、パワーがKT88のPP)

一言で言ってしまえば、かなり野蛮な音で、デリカシーは薬にしたくともないという感じ。
とにかく低音はブイブイ鳴ります。
ブーミーですらなく、ひたすら低音域が誇張されます。
電気的増幅ではないので不快ではありませんが、PMCのキリリとした低音を知ってしまった身としては、おいおいと言いたくなります。

ヴォーカルは色気もしょっけもないくすんだ音。
中高音域がひどく貧弱なんですね。
チャイ5のフィナーレなど、弦楽器の音がほとんど聞こえず、極端な言い方をすれば金管とティンパニしか聞こえてきません。

まさにメタボな音です。
イメージを擬人化すると、バリッとしたパーマをかけて部分的に紫に染めているおばちゃん。
イケメン王子と接続されてハッスルして頑張っちゃったという感じでしょうか、デノンのアンプとつないでいたときより3割増ぐらいでブイブイ鳴っていました。
世の中にはおばちゃん好きもいますから、こういうのがいいという向きもあるかもしれませんが、僕は結構です。
姫が一番。

やはりPMCの最大の特徴はクリアーで繊細な中高音域にあることを再認識しました。
後はアンプでどのような味付けをするかでヴォーカルの色が決まります。

ちょっと値段は張ったけど、やっぱりいい買い物をしたな、と自画自賛したくなった日曜の昼下がりでした。

オトナの休日2008年10月11日 19時53分

『水樹奈々 大いに歌う』に外れてしまったので、今日はちょっとオトナ風味の休日にすることに。

10時過ぎまで惰眠を貪り、ようやく身支度を調えた後お出掛け。
目指すは最近ごひいきにしている西麻布の「天ぷら魚新」さん。
これで伺うのは4回目になるのですが、昼は初めて。

白ワインのハーフボトルをお願いし、昼酒を決め込みながら美味な天ぷらをいただく。
悦楽のひとときです。

今日の昼のコースは
車海老×2 舞茸 キス さつまいも 牡蠣 穴子 アスパラガス かき揚げ
という内容。
海老がちょっと火が入りすぎだった以外は、大変満足な内容。
アスパラが、初夏のみずみずしさが無くちょっと薹が立った感じだったのが印象的でした。
穴子も絶妙な甘みには欠けます。
やはり季節は確実に秋です。

白眉はやはり牡蠣。
今まで食べた中でベストな牡蠣だと思います。
薄い衣の中に海の旨みがぎゅっと凝縮されていて、噛みしめると口の中に一気にそれがあふれ出てきます。
これはたまらんです。

かき揚げは天丼に。
味噌椀を持ってきたとき、女将が僕に一言
「ご飯おかわりしてくださいね」。

おいらのこと憶えてはる!
まあ、毎度さんざん呑んで食った揚げ句に「ご飯おかわり!」とお願いして口の卑しさを恥じることなく晒しているので、仕方のないことかもしれません。
もちろん、お言葉に甘えておかわりさせてもらいました。
めちゃめちゃご飯が旨いのだから仕方ありません。

飲まなければこの内容で\4200ぽっきり。
抜群のCPですし、土曜日でもふりで普通に入れます。
極上のランチが楽しめます。

女将に見送られてお店を出たよっしーさん、すっかり出来上がってしまいました。
ワイン0.5本って、僕が正気を保てるアルコール量の上限ですからね。
(これを超すとステータスが「泥酔」にチェンジ)

六ヒルに入っている「BANANA REPUBLIC」を冷やかしたりしながら(アメリカの店と比べて以上に高かったのは何故でしょう)、六本木の駅に戻り、中目黒経由で東横線の綱島へ。

目指すは、「トレッサ横浜」内のノジマさん。
こちらは家電量販店でありながら単品オーディオコーナーが充実しており、しかも店員さんが気さくにあれこれ試聴させてくれるので、ちょっと遠いのが難ながら、実際に音を聴くにはもってこいのお店なのです。

実はちょうど一週間前にもお邪魔しており、その折のことは改めてレポートしたいとは思っているのですが、その際に確認しきれなかったことを改めて確認するために、はるばる二週連続でお邪魔したのでした。

今日相手をしてくれた店員さんもいろいろ教えてくれながら、あれこれ組み合わせを変えて試聴させてくれました。
都合一時間ほど、ほとんど奈々さんの『オルファン』を聴いていました。

スピーカーはフォーカルの807Vで固定。
アンプはラックスのL-550AⅡを基本に、デノンのSA-11と比較、CDPはマランツの15SA1とデノンの1650AEの比較を行いました。

デノンのアンプはボーカルが風呂場になってしまうのでお話になりません。
先週試聴した際はアンプにアキュフェーズのE-350を使ったのですが、これと比較するとラックスはソフトな音がします。
その分ボーカルが活きる感じです。
これはアンプはラックスかな、と思っていると、店員さんより試しにプレイヤーをデノンにしてみないかとの提案。

この春に逸品館さんで試聴したときの悪印象があり、デノンのプレイヤーは(現在使っているくせに)選択肢から除外していたのですが、ものは試しと思って聴いてみると、思わず眼を見張ってしまいました。
奈々さんの声の切れ味が、どうのつるぎとはがねのつるぎほどに違います。
というか、僕が自室で聴いているのとほぼ同じ音に。
なんと、密度の濃いボーカルの源はデノンのプレイヤーであったことが証明されました。

これは新鮮な驚きです。
デノンは鈍いばかりで、と思っていたのですが、殊プレイヤーに関するかぎりはボーカルの帯域に厚みを持たせ、僕好みの音を造る源泉になっていたのです。
これにアンプやスピーカーで繊細さを付加すると、まさに僕が求める音になるようです。

プレイヤーだけがグレードが劣るので、マランツに買い替えようと思っていたのですが、これは思いとどまる必要があるようです。
少なくとも買い替えは急務ではないし、もし変えるとしてもデノンの方がいいような気が今はしています。

今日は非常に有意義な一日でした。
部屋に帰ってただ寝るだけの日々が続いていたのですが、これでまた上手いことリセットされます。
明日もあさっても仕事ですが、頑張ろっと。

みのりんの声と奈々さんの声2008年09月26日 23時43分

先日の日記に記した通り、新しく父親から譲り受けたKT-88使用のパワーアンプはすこぶる素晴らしい音でみのりんの声を再生してくれるのですが、実は奈々さんの声については300Bに一歩譲る感が否めないのです。

KT-88はパワーがあるので、みのりんの声の可愛いだけではない力強さの部分をちゃんと引き出し、可憐さと深みのバランスの取れた歌を聴かせてくれるのですが、奈々さんを鳴らすとややキレの部分が強調されてしまい、パワフルさの奥に秘められた色気が引っ込んでやや聴き疲れのする音になってしまいます。

一方の300Bは、中音域が非常に繊細なので、奈々さんのキレばかりを強調してしまわず、しっとりとした色気をまとわせて非常に魅力的なのですが、みのりんを鳴らすと高音にピークがあり、みのりんの特徴である「柔らかい力強さ」みたいなものが引っ込んでしまい、やや聴き疲れのする音になってしまいます。

Suaraさんも300Bの方が魅力的です。
財津さんや小田さんはKT-88の方が魅力的です。

奈々さんにせよ決してダメな音なわけではないので、総合的にはKT-88が上なわけですが、みのりんと奈々さん両方の魅力を過不足なく描き出すシステムというのは難しいのだとつくづく実感します。
本当にこだわるのなら二つのアンプを使い分けろ、という話になってしまいます。
とはいえ、いちいちつなぎ替えるのは面倒くさいし、端子やケーブルを痛めてしまいます。
セレクターをかませるのも、音質を考えればあまり好ましくない。

悩ましい話です。

試聴会開催2008年09月23日 21時56分

今日は日頃お世話になっている親友らぴさんとそのお友達を拙宅にお招きして、試聴会なんてものをやってみました。
そこそこ音楽を聴く耳は持っているつもりですが、やはり自分の評価だけでは心許ないところがあるので、他の方の感想を聞く機会というのは大変重要です。
それを作り手である親父にフィードバックすることによって、更にアンプがブラッシュアップする契機にもなります。

いろいろなCDやDVDをただ聴くだけでなく、パワーアンプの違い(300BのシングルとKT-88のプッシュプル)による比較も行いました。
細かいことを書いているとキリがないので、印象に残った点をいくつか。

・奈々さんやSuaraさんは300BだけどみのりんだけはKT-88
・同じく、小編成は300Bだけど大編成はKT-88
・リスニングポジションを外れてスピーカーの脇で聴いていると、その録音の音場の広さ狭さが如実に見えてくる
(栗林みな実さんの曲で、一曲だけモノラル録音もかくやという音場の狭いものがありました)
・そしてランティスのライブDVDは音場がかなり狭い
・ビクターの録音はアニメ関連でも手堅い
・「COSMIC LOVE」は煮ても焼いても食えない

僕とほぼ同じ感想をお二方も抱いたようで、あながち僕の耳も間違っていないようなので、安心しました。
それにしても、同じ女性ボーカルでもみのりんと奈々さんでは全く傾向が異なる聞こえ方をします。
周波数帯域で言えばほとんど変わらないはずなんですが、同じに扱うことができない。
厄介ではありますが、これこそが「音楽」を聴く醍醐味でもあると思います。

今日は目的が違ったのでそこまではやりませんでしたが、トランジスタアンプとの比較、あるいはダイアトーンとの比較なんてのもやれたらいいなあ、なんて思ったりもします。

最後にお二方、遠路はるばるお越しいただきありがとうございました。
大変有意義な時間でした。