『Soundgirl-音響少女-』連動体感イベント@とらのあな秋葉原本店 ― 2009年06月22日 15時50分
わが畏友らぴさんより、オーディオ評論家岩井喬氏が手がける当同人誌と、それに連動した試聴イベントの存在を教えていただき、金魚のフンとなって僕もさっそく先週土曜日の最終回を予約して行ってきました。
同じようなことを何度か書いていますが、アニオタ、ゲーオタという人種は音楽のヘビーユーザーでもあり、もっとその鑑賞環境を向上させることに関心を持つべきだと思っています。
しかしながら、それなりのものはそれなりの値段がしますし、そもそもどこから取っ付いて良いのか分からない、ということが障害としてついて回るのも確かでした。
オーディオ専門店というのは概して敷居が高く感じられますからね。
よしんば入ることはできても、自分が普段聴いているアニソンや声優のアルバムをその場で試聴する、というのはなかなかに抵抗があることです。
(僕などは、オーディオマニアの聖地、ダイナミックオーディオ上層階で、高級外車が買えるクラスのセットでみのりんや奈々さんを平気で試聴してしまいますが・・・)
そんな中、オタクなら誰もがお世話になるとらのあなの本店内で、岩井喬氏自らがレクチャーしながら、かつアニメやゲームからの音源を用いて実機の試聴ができるというこのイベントは、大変意義深いものであると思われます。
僕が参加したのは19:20からという遅い時間でしたが、にもかかわらずほぼ満席という盛況ぶりで、関心の高さも伺われました。
より多くの方々がオーディオに、というよりもより質の高い環境でお気に入りの音楽を聴く、ということに興味を持たれる契機になれば、と思います。
さて、以下は当日用いられた実機を試聴しての僕なりのレポートです。
僕の音についての嗜好を予め簡単に述べておくと、音(特にボーカル)のエッジの立ち方(メリハリ)にはこだわりを持っています。
解像度が細かい、エッジの立った音を好みます。
一方で、音の空間的な広がりにはあまり頓着しません。
こちらを頭に入れていただくと、より各システムの傾向がお分かりいただけるのではないかと思います。
◎KENWOOD K-1000
アンプとチューナーが一体となった「レシーバー」とCDプレイヤー、スピーカーのセット。
CDプレイヤーとレシーバーの性能はかなり良いと思われるのですが、スピーカーがその音を十分に受け止め切れていない印象を強く持ちました。
中低音域が弱く、音の種類が増えると一気にごちゃついてしまいます。
アコギやボーカルなどの単品の音の質感はソフトで、また澪のキャラソンで聴くエレキベースの低音などは逆にズシリとボリュームがあり、好感が持てるのですが、たくさんの音が鳴ると途端にスピーカーのキャパ不足を露呈してしまいます。
ジャズボーカルなんかを聴くには良いシステムでは、と思いました。
◎SONY System501
良くも悪くもソニーが自分の仕事をした、という感じのシステムです。
とにかく音が硬い。
音の解像度は抜群ですが、ニュアンス、といったものは皆無といっていいです。
Suaraさんのボーカルはボカロのようですし、唯のキャラソンはキンキンして大変疲れます。
一方で川井憲次作曲のパトレイバー劇場版第一作の主題曲(『朝日の中へ』)は、グイグイくる迫力が素晴らしかったです。
いわゆる打ち込みを聴くには最適ですが、歌を聴くには全く向いていないシステムだと思います。
◎tangent HiFi200+Clarity4
個人的には今回の4システムの中では抜群に一押しのセットです。
Suaraさんは色気が抜群、『ふわふわタイム』はかなりゴチャゴチャした曲ですが解像度がよいのですっきり聴かせてくれます。
モンハンのテーマ曲は打楽器のボリュームがすごく、スピーカーのサイズを超えた低音の鳴り方です。ホルンなどの管楽器の鳴りも素晴らしい。
ICOのEDはボーイソプラノの艶もさることながら、伴奏のギター?の存在感が素晴らしく、一音一音を疎かにしない解像度の良さに唸りました。
フリータイムで持ち込みのヘビメタをかけた方がいましたが、これもまた気持ちいいくらいギンギンに鳴ります。
ボーカルのニュアンスときめ細かい解像度、そしてサイズを超えたパワーを併せ持っており、大抵のソースはこれで鳴らしきれるという印象を持ちました。
◎LUXMAN Neo classico series
唯一の真空管アンプのセットですが、いわゆる真空管の特徴といわれる「緩さ」のようなものはなく、むしろかなり硬い印象を持ちました。
中高音域にフォーカスがありかなりかっちりしていますが、一方で低音は少し緩く、解像度もあまり高くありません。
Suaraさんにせよ奈々さんにせよ、ボーカルは色気はありませんが生々しく、アルパの音の粒も際立っています。
一方で『Cagayake! GIRLS』などはかなりごちゃついた印象を受けます。
これらの特徴がアンプに由来するのかスピーカーに由来するのかは分かりませんが、硬めの音が好きな僕にとっても硬すぎ、低音が緩いのも気になります。
クラシックやジャズ向けのセットだと思います。
毎回そうではないのかもしれませんが、僕が参加した回にはKENWOODの担当の方や、tangent製品輸入元の社長や今回の製品周りのアクセサリーを提供したメーカーの社長なども来られて挨拶をしてくださり、供給元の方も我々オタクを新たな顧客として真剣に捉えているという印象を持ちました。
関心を持てば徹底的にこだわる、というのがオタクの特質ですから、うまく興味を引くことができればいいお客さんになる素質はあるわけで、お互いにとって良い傾向だと思います。
このようなイベントがまた行われ、更にオーディオファンの裾野が広がっていくことを期待したいと思います。
『Soundgirl』自体もオーディオの基礎知識を養う上で格好の教材ともなりますし、女の子のイラストも美麗でよい眼の保養となりますので、強くお薦めします。
同じようなことを何度か書いていますが、アニオタ、ゲーオタという人種は音楽のヘビーユーザーでもあり、もっとその鑑賞環境を向上させることに関心を持つべきだと思っています。
しかしながら、それなりのものはそれなりの値段がしますし、そもそもどこから取っ付いて良いのか分からない、ということが障害としてついて回るのも確かでした。
オーディオ専門店というのは概して敷居が高く感じられますからね。
よしんば入ることはできても、自分が普段聴いているアニソンや声優のアルバムをその場で試聴する、というのはなかなかに抵抗があることです。
(僕などは、オーディオマニアの聖地、ダイナミックオーディオ上層階で、高級外車が買えるクラスのセットでみのりんや奈々さんを平気で試聴してしまいますが・・・)
そんな中、オタクなら誰もがお世話になるとらのあなの本店内で、岩井喬氏自らがレクチャーしながら、かつアニメやゲームからの音源を用いて実機の試聴ができるというこのイベントは、大変意義深いものであると思われます。
僕が参加したのは19:20からという遅い時間でしたが、にもかかわらずほぼ満席という盛況ぶりで、関心の高さも伺われました。
より多くの方々がオーディオに、というよりもより質の高い環境でお気に入りの音楽を聴く、ということに興味を持たれる契機になれば、と思います。
さて、以下は当日用いられた実機を試聴しての僕なりのレポートです。
僕の音についての嗜好を予め簡単に述べておくと、音(特にボーカル)のエッジの立ち方(メリハリ)にはこだわりを持っています。
解像度が細かい、エッジの立った音を好みます。
一方で、音の空間的な広がりにはあまり頓着しません。
こちらを頭に入れていただくと、より各システムの傾向がお分かりいただけるのではないかと思います。
◎KENWOOD K-1000
アンプとチューナーが一体となった「レシーバー」とCDプレイヤー、スピーカーのセット。
CDプレイヤーとレシーバーの性能はかなり良いと思われるのですが、スピーカーがその音を十分に受け止め切れていない印象を強く持ちました。
中低音域が弱く、音の種類が増えると一気にごちゃついてしまいます。
アコギやボーカルなどの単品の音の質感はソフトで、また澪のキャラソンで聴くエレキベースの低音などは逆にズシリとボリュームがあり、好感が持てるのですが、たくさんの音が鳴ると途端にスピーカーのキャパ不足を露呈してしまいます。
ジャズボーカルなんかを聴くには良いシステムでは、と思いました。
◎SONY System501
良くも悪くもソニーが自分の仕事をした、という感じのシステムです。
とにかく音が硬い。
音の解像度は抜群ですが、ニュアンス、といったものは皆無といっていいです。
Suaraさんのボーカルはボカロのようですし、唯のキャラソンはキンキンして大変疲れます。
一方で川井憲次作曲のパトレイバー劇場版第一作の主題曲(『朝日の中へ』)は、グイグイくる迫力が素晴らしかったです。
いわゆる打ち込みを聴くには最適ですが、歌を聴くには全く向いていないシステムだと思います。
◎tangent HiFi200+Clarity4
個人的には今回の4システムの中では抜群に一押しのセットです。
Suaraさんは色気が抜群、『ふわふわタイム』はかなりゴチャゴチャした曲ですが解像度がよいのですっきり聴かせてくれます。
モンハンのテーマ曲は打楽器のボリュームがすごく、スピーカーのサイズを超えた低音の鳴り方です。ホルンなどの管楽器の鳴りも素晴らしい。
ICOのEDはボーイソプラノの艶もさることながら、伴奏のギター?の存在感が素晴らしく、一音一音を疎かにしない解像度の良さに唸りました。
フリータイムで持ち込みのヘビメタをかけた方がいましたが、これもまた気持ちいいくらいギンギンに鳴ります。
ボーカルのニュアンスときめ細かい解像度、そしてサイズを超えたパワーを併せ持っており、大抵のソースはこれで鳴らしきれるという印象を持ちました。
◎LUXMAN Neo classico series
唯一の真空管アンプのセットですが、いわゆる真空管の特徴といわれる「緩さ」のようなものはなく、むしろかなり硬い印象を持ちました。
中高音域にフォーカスがありかなりかっちりしていますが、一方で低音は少し緩く、解像度もあまり高くありません。
Suaraさんにせよ奈々さんにせよ、ボーカルは色気はありませんが生々しく、アルパの音の粒も際立っています。
一方で『Cagayake! GIRLS』などはかなりごちゃついた印象を受けます。
これらの特徴がアンプに由来するのかスピーカーに由来するのかは分かりませんが、硬めの音が好きな僕にとっても硬すぎ、低音が緩いのも気になります。
クラシックやジャズ向けのセットだと思います。
毎回そうではないのかもしれませんが、僕が参加した回にはKENWOODの担当の方や、tangent製品輸入元の社長や今回の製品周りのアクセサリーを提供したメーカーの社長なども来られて挨拶をしてくださり、供給元の方も我々オタクを新たな顧客として真剣に捉えているという印象を持ちました。
関心を持てば徹底的にこだわる、というのがオタクの特質ですから、うまく興味を引くことができればいいお客さんになる素質はあるわけで、お互いにとって良い傾向だと思います。
このようなイベントがまた行われ、更にオーディオファンの裾野が広がっていくことを期待したいと思います。
『Soundgirl』自体もオーディオの基礎知識を養う上で格好の教材ともなりますし、女の子のイラストも美麗でよい眼の保養となりますので、強くお薦めします。
宝塚歌劇宙組公演『薔薇に降る雨/Amourそれは・・・』 ― 2009年06月22日 15時51分
タニとうめのサヨナラ公演。
個人的に前回の公演の内容に少し不満があり、また客の入りが芳しくなかったのを目の当たりにしてもいたので、若干不安を抱きつつ劇場に足を運んだのですが、全体的には申し分ない出来映えでした。
正塚先生の作品はドラマチックというよりは落ち着いた大人の雰囲気を漂わせるものが多いという印象があるのですが、『薔薇に降る雨』もまさにそんな感じ。
人によっては退屈に感じられるかもしれませんが、宝塚の王道の一つであり、個人的には大変面白く観ました。
ただ、主人公ジャスティンは渋い大人の男なのですが、タニは渋くも大人でもないじゃないか、という向きもあるかもしれません。
僕もその通り、と思うのですがw、良くやっていたと思いますよ。
少なくとも、興醒めするほどイメージが異なる、とは思いませんでした。
うめの翳りのある雰囲気はこの作品に良くマッチしていましたが、最近の彼女は、女優さんとしては大変美しいのですが、宝塚の娘役としてはどうなんだろう、と思う節があります。
個人的にはあの雰囲気は大好きなんですがね。
岡田先生の「ロマンチックレビュー」シリーズの一環となる『Amourそれは・・・』は、まさに宝塚の王道を行く、極めて華やかなレビューであり、観ていて大変ワクワクしました。
衣装も照明も大変豪奢で、宝塚はこうでなくては、と大いに満足しました。
タニとうめはほとんど出ずっぱりで、歌にダンスに大活躍でした。
この手の作品には、あまり男臭くないタニはよく合っていると思います。
足りないところを挙げればいろいろ出てくるんでしょうが、あのボーイッシュな、ある種幼い雰囲気は独特であり、僕は大好きでした。
その彼女がいなくなってしまうのは、淋しい限りです。
日曜日の公演、ヤフオクで取っていこうかな・・・。
個人的に前回の公演の内容に少し不満があり、また客の入りが芳しくなかったのを目の当たりにしてもいたので、若干不安を抱きつつ劇場に足を運んだのですが、全体的には申し分ない出来映えでした。
正塚先生の作品はドラマチックというよりは落ち着いた大人の雰囲気を漂わせるものが多いという印象があるのですが、『薔薇に降る雨』もまさにそんな感じ。
人によっては退屈に感じられるかもしれませんが、宝塚の王道の一つであり、個人的には大変面白く観ました。
ただ、主人公ジャスティンは渋い大人の男なのですが、タニは渋くも大人でもないじゃないか、という向きもあるかもしれません。
僕もその通り、と思うのですがw、良くやっていたと思いますよ。
少なくとも、興醒めするほどイメージが異なる、とは思いませんでした。
うめの翳りのある雰囲気はこの作品に良くマッチしていましたが、最近の彼女は、女優さんとしては大変美しいのですが、宝塚の娘役としてはどうなんだろう、と思う節があります。
個人的にはあの雰囲気は大好きなんですがね。
岡田先生の「ロマンチックレビュー」シリーズの一環となる『Amourそれは・・・』は、まさに宝塚の王道を行く、極めて華やかなレビューであり、観ていて大変ワクワクしました。
衣装も照明も大変豪奢で、宝塚はこうでなくては、と大いに満足しました。
タニとうめはほとんど出ずっぱりで、歌にダンスに大活躍でした。
この手の作品には、あまり男臭くないタニはよく合っていると思います。
足りないところを挙げればいろいろ出てくるんでしょうが、あのボーイッシュな、ある種幼い雰囲気は独特であり、僕は大好きでした。
その彼女がいなくなってしまうのは、淋しい限りです。
日曜日の公演、ヤフオクで取っていこうかな・・・。
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