物語の力2009年06月15日 23時43分

ひたすらグイン・サーガを読み継いでいます。
貪り読んでいる、と言っていい状態だと思います。
こんなに必死になって活字を漁るなんて、何年ぶりでしょう。

久しぶりに「再会」する登場人物たちを、自分でもびっくりするほどよく憶えています。
グインは元より、イシュトヴァーン・マリウス・ヴァレリウス・スカール・カメロン・グラチウス・・・場合によっては10年以上も前に読んだエピソードであっても、つい先日読んだばかりであるかのように鮮明に思い出せます。
104巻にいたって、実に久しぶりに登場する女性がいるのですが、彼女のこともよく憶えていました。

いずれも思春期を共にした「仲間」であり、いわゆる旧友がそういう存在であるように、彼らもまた無沙汰をしても顔を合わせればすぐに馴染みになる、そんな存在です。

久しぶりに、本当に久しぶりに、中学生の頃のように胸を高鳴らせながら本を読んでいます。
続きが待ち遠しくてたまらない、もう寝ないと明日がキツイのが分かっていながら止めることができない、そんな状態です。
大人になってもそんなドキドキを失いたくない、と子供の頃はしかつめらしく思ったりしていましたが、まあ大人になってないだけなんでしょうね。

まだ20巻以上既刊は残っているので、まだまだこのドキドキを楽しむことはできるのですが、作者が亡くなられてしまった以上、ぷっつりと終止符が打たれるときが来ます。
そのとき、物語がどのような展開を迎えているのかは分かりませんが、おそらく大変な喪失感を味わうのでしょう。
考えたくもありません。

いずれにせよ、今はただ、いとも簡単に日常からファンタジーの世界へと連れ去ってくれるこの空前絶後の物語を楽しむばかりです。

一つ問題があるとすれば、読書に歌は邪魔になるので、みのりんも奈々さんもここ数日全く聴いていないことでしょうか。
(その代わりに、メンデルスゾーンやらシューマン、ワーグナーと言ったロマン派の音楽ばかり聴いています)

ある意味画期的なこと2009年06月15日 23時46分

厚労省局長逮捕に関連して。

高知大卒で、かつ女性で局長ってことは、ホントに仕事できるんでしょうね。
旧労働省婦人局及び省庁再編後婦人局から引き継がれた局は、女性が局長であることが多かったように記憶していますが、それにしてもよほど有能なのでしょう。

日本ではとかく「女性は清廉」というイメージがありますが、それは裏を返せば、女性は社会を揺るがす不正を行えるような地位にない、とみんなが思っている証です。
この一件は、犯罪への関与の有無はともかく、局長氏が、課長時代既に「議員案件」である利権絡みの後ろ暗い案件に関与しうるだけの裁量を持っていたという証左であり、霞ヶ関においては(皮肉なことながら)能力さえあれば女性も男性と同じように遇されているということを図らずも明らかにしたものであると僕は思います。

乱暴な意見なのは承知していますが、贈賄事件で女性が逮捕されるようになれば、私企業においても男女平等が進んだと言えると思っています。
霞ヶ関ってのは妙なところで進んでいるよな、と思います。