日フィル第九特別演奏会@横浜みなとみらいホール2009年12月24日 00時34分

指揮者に広上淳一を迎えた日フィルの第九。
年末の第九というのは日本だけの風習ですが、やはりこの時期一度は聴いておきたいので、夜に同じく横浜でライブがあるので急遽出かけることにしました。

前プロはハイドンの「トランペット協奏曲」。
トランペット独奏というのは初めて聴いたのですが、音の大きさとその明るさにびっくりしました。
オケの中での音とは全く異なる音でした。
『ラピュタ』冒頭のパズーのトランペットを思い出しました。
派手ではないものの、ハイドンらしい親しみやすい旋律で、なかなか楽しい佳曲でした。

休憩を挟んで、お楽しみの第九。
広上の指揮は、コバケンとは正反対と言ってもよく、旋律を熱く歌うのではなく、基本は速めのイン・テンポで、要所になるとリタルダンドをかけて、思い切りアクセントをつけて強調するスタイルで、僕が初めて接するものでした。
例えば、第一楽章の再現部冒頭はぐっとテンポを落とし、弦の刻みを強調し、ティンパニを革も破れよとばかりにぶっ叩かせます。
第二楽章なども終始ティンパニが雄弁で、ティンパニの後ろに座ってしまった合唱の女の子が気の毒に思えるほどでした。

第四楽章も、冒頭の低弦のテーマはえげつないほどにゆっくりと強調し、有名な歓喜の主題も一音一音踏みしめながら進行していきます。
合唱が入ると、東京音大の学生たちを煽り倒し、いささか大げさな歓喜の歌を奏でます。
そもそも第九なんてお上品な音楽ではないので、僕はそれぐらいでちょうど良いと思っています。
(抑制のきいた、実にドイツ的な朝比奈隆の名演も忘れられませんが)

コーダは常識的なテンポで、これはちょっと物足りなかったです。
(直近で聴いたコバケンは、正気の沙汰とは思えない猛スピードでかっ飛ばし、手に汗握らせてくれたものです)
とはいえ、全体的にはボリューム満点で大満足。
第九の醍醐味を満喫しました。

心がほかほかと暖かい状態で、横浜BLITZへと向かったのでした。

コメント

_ How long does it take to recover from Achilles injury? ― 2017年09月01日 15時16分

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