病院を責めても始まらない ― 2008年12月03日 00時06分
また未熟児がたらい回しにされて亡くなったというニュースが報じられていたが、当然のことながらこの問題は医師や病院を責めても始まらない。
重大な疾患が疑われる周産期の妊婦や、未熟児など細心の注意を要する患者を、万全の受け入れ準備が整わない状態では受け入れないのは、ある意味当然のことである。
人の命に関することに、「ダメかもしれないけど一応やってみる」という姿勢はあり得ない。
仮にやむを得ずそういう状態で重病患者を受け入れて、そして結局死なせてしまった場合に、人はその行為を勇気あるものとして評価するだろうか。
そんなことはあるまい。
とにかく、常に満床であるとか、医師が足りないという状態を何とかしないことにはどうにもならない。
しかし、この医師不足というのはどうしようもない問題でもある。
なり手がいないことにはどうしようもない。
しかも、普通の労働者と異なり、やる気があればどんな人間でもいいというわけにはいかないのだから難しい。
賃金を上げたり、無過失保険制度を拡充したり、公的機関としての医療事故調査委員会を設置して刑事罰を受けるリスクを軽減したりと、環境を整えることはできるだろうが、仕事の困難さと、危うい命を預かる重大な責任だけはどうしようもない。
それを引き受けて、あえて妊産婦や乳児を扱う医師になろうとする人間を人為的に増やす術はない。
もちろん警鐘を鳴らすことは重要で、そうすることによって義憤に駆られて医師を目指す人が増えるかもしれないという効果もある。
しかし、身も蓋もないことを言えば、この問題はどんなに騒いでもどうしようもないのではないか、という気がして仕方がない。
それよりも気になったのが、出生率が下がっているにもかかわらず、新生児集中治療室に入る必要のある新生児は増え続けているという事実である。
原因としては高齢出産が増えていると言ったことがあるらしいが、緩やかに人間の生命力が下降している証左であるという気がしてならない。
むしろ問題はこちらではないだろうか。
重大な疾患が疑われる周産期の妊婦や、未熟児など細心の注意を要する患者を、万全の受け入れ準備が整わない状態では受け入れないのは、ある意味当然のことである。
人の命に関することに、「ダメかもしれないけど一応やってみる」という姿勢はあり得ない。
仮にやむを得ずそういう状態で重病患者を受け入れて、そして結局死なせてしまった場合に、人はその行為を勇気あるものとして評価するだろうか。
そんなことはあるまい。
とにかく、常に満床であるとか、医師が足りないという状態を何とかしないことにはどうにもならない。
しかし、この医師不足というのはどうしようもない問題でもある。
なり手がいないことにはどうしようもない。
しかも、普通の労働者と異なり、やる気があればどんな人間でもいいというわけにはいかないのだから難しい。
賃金を上げたり、無過失保険制度を拡充したり、公的機関としての医療事故調査委員会を設置して刑事罰を受けるリスクを軽減したりと、環境を整えることはできるだろうが、仕事の困難さと、危うい命を預かる重大な責任だけはどうしようもない。
それを引き受けて、あえて妊産婦や乳児を扱う医師になろうとする人間を人為的に増やす術はない。
もちろん警鐘を鳴らすことは重要で、そうすることによって義憤に駆られて医師を目指す人が増えるかもしれないという効果もある。
しかし、身も蓋もないことを言えば、この問題はどんなに騒いでもどうしようもないのではないか、という気がして仕方がない。
それよりも気になったのが、出生率が下がっているにもかかわらず、新生児集中治療室に入る必要のある新生児は増え続けているという事実である。
原因としては高齢出産が増えていると言ったことがあるらしいが、緩やかに人間の生命力が下降している証左であるという気がしてならない。
むしろ問題はこちらではないだろうか。
コメント
_ manicure ― 2017年05月04日 05時41分
_ choc ― 2018年04月30日 10時52分
Way cool! Some extremely valid points! I appreciate you penning this article plus the rest of the website is
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