小室哲哉逮捕に寄せて2008年11月04日 21時58分

まあ、可哀想な人だとしか言えないが、一つ思うのが、時代が求めた音楽と、時代に乗った音楽との違いである。

小室氏の音楽は、もちろん後者、時代に乗った音楽である。
時代に乗れている間は良いが、いつまでも時代に乗れるわけもない。
むしろ、昨今は時代という怪物は背中に乗っているものを振り落とす厄介な代物である。
乗ったが最後、後は落ちるしかないのだ。

一方で時代が求めた音楽というものもある。
チューリップやオフコース、井上陽水などの音楽がそれに当たる。
時代が、人々が自ら求めたものだから、少々世の中の風潮が変わろうとも、その音楽を忘れることなどない。
まさにあの当時の日本は「氷の世界」であり、みなが「心の旅」に想いを馳せ、「眠れぬ夜」を過ごしていたのである。

時代が求めた音楽は、その時代の2歩も3歩も先を行く。
牛久や秋葉原の事件を見たとき、「氷の世界」の詞の一節を思い出した向きは僕一人ではないだろう。

 人を傷つけたいな、誰か傷つけたいな
 だけど出来ない理由はやっぱりただ自分が恐いだけなんだな

全ての感情を言葉にしなければならないメール全盛の時代には、「言葉にできない」ほどの強い想いがとても大切なものとなる。

時代が求めた音楽は、時代を超えうるのである。

才能があったから売れたわけではないことを自覚できるほどの才能すらなかった、ということが彼の悲劇であろう。
悲惨な後半生を送ることになるのだろう。
罪は罪だが、気の毒という言葉しか出てこない。

コメント

_ How do you get taller? ― 2017年09月01日 17時23分

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