木根ヲサム『まつろはぬもの』2008年02月27日 23時53分

木根ヲサム先生は、大学のサークルの1年上の先輩です。
在学当初からその画力は突出しており、将来必ずやマンガ家として成功するだろうと思っていましたが、予想外に長い雌伏のときを余儀なくされていました。

ようやく時が至り、昨年からヤングサンデー誌上でこの『まつろはぬもの』を連載されており、単行本も1巻出ています。
(2巻も近日発売)

最近の若手マンガ家とは地力が違うことをまざまざと見せつけてくれます。
ぜひ一読をお薦めします。

この単行本が行きつけの街道沿いの書店で平積みになっているのを見たときは、感慨深いものがありました。
追いコンのときに、先輩が大先生になり、僕も今の会社でそこそこ偉くなって、僕が先輩の漫画のキャラとのタイアップ商品を作るお願いをするような日がきっと来るよ、なんて笑いながら話していたのを昨日のことのように思い出します。
先輩の方はその第一歩を踏み出されているわけですが、果たして僕の方は・・・。

ちなみに、サイトに載っけているコナンの小説は、先輩が開設されていたサイトのために書かせてもらった(というか勝手に書いて送り付けた)ものです。
それぞれにそれはそれは素敵な挿絵をつけていただいたのですが、もちろん無断では公開できないので、今のところお蔵入りです。

いつかお会いする機会があれば、お許しを請うてみようかとも思うのですが・・・。

聖☆おにいさん2008年02月05日 00時27分

『聖☆おにいさん 1』中村 光著 講談社モーニングKC

なんかこう体温に近い温度のお湯につかってるみたいなゆるさがたまらんですな。

地上にバカンスにきたブッダとイエスが立川のアパートの一室をシェアしてるという、何ともおバカな設定なんですが、誰も考えつかなかったバカバカしさがおいしいのです。

こういうのは仏教徒やクリスチャンには受け入れられるのか、調べてみたいもんですね。


二日連続ストップ高だというのに、ちっとも含み損が減らない。
MSもGoogleもせいぜい争っていただきたいもんです。

同人誌はやめられない2007年12月28日 23時58分

僕の手許に、あることのお礼として友人からもらった、あるサークルさんの『ハルヒ』の古泉×キョンの分厚い再録集があります。

有り体に言って、絵は上手くない。
絵に関して言えば、もっと上手いサークルさんはいくらでもあると思います。

しかし、この本は中古同人誌屋では定価の数倍の値が付いており、サークルさん自体も、この冬コミでは壁に配置されています。

僕自身も、一読したときは大きな衝撃を受けました。

一言で言えば、やおいを読む悦楽に満ちているのです。

絵が上手くないので、例えば絡みのシーンでも即物的なエロさはほとんど感じられないのですが、やりきれない想いを抱えながら抱く・抱かれる二人の心情はとてもよく伝わってきます。

やおいの本質とは基本的に葛藤だと思います。
葛藤の中身は選ぶキャラによって異なってきますが、攻めも受けもとにかく葛藤に苛まれる。
苛まれながらも、身体を繋げずにはおれない。

その葛藤を、古泉とキョンのキャラを巧みに活かしながら実に巧みに描いている。
それが多くの人の共感を得ている理由だと思います。

こういう作品と巡り会えてしまうから、コミケに行くのをやめることができないのです。
市場には流れ得ない、しかし大変優れた物語を、同人誌は僕たちに与えてくれます。

もちろん数多ある同人誌は玉石混淆で、玉を探すことの方が困難ですが、優れた本に出逢えたときの喜びは面白い商業作品を見つけたときの比ではありません。

僕は二日目に行くことにしています。
(仕事が休みなら三日とも行くところですが、残念ながら本命の二日目しか休めませんでした)

今回はどんな出逢いがあるのか、今からテンションが上がります。

米国滞在日記第22回&最近のジャンプ2007年11月11日 20時38分

更新のない日は、飲んで帰ってきてそのままシャワーも浴びずに寝たと思っていただければ。

今日も今日とてゴルフです。
3週連続ラウンドなんて、恐らく人生最初で最後ですよ。

しかも今日は18ホールでした。
コースも住宅街の中ではなく、トールロード(日本と同じような有料の高速道路)を15分ほど飛ばした、ちょっと日本の山岳コースの趣があるコースでした。

先日山火事があった山のすぐそばを越えていくのですが、まさにアメリカの南部というか、灌木の後は砂が広がるばかりという荒涼たる景色で、今さらながらアメリカにいる実感が湧きました。

こちらは日本と違って、18ホール回るときも休憩なしで一気に回ってしまいます。
絶好のゴルフ日和だったものの、さすがに疲れました。

スコアは111と、日本での相当悪いときと同等だったのですが、チップインやバーディートライ(結局外しましたけど)があったりして、見せ場が少しあったので楽しく回れました。

何より、街中のゴルフ場とは違うアメリカンな雰囲気でゴルフができたのが楽しかったですね。

そこら中に、尻尾が身体と同じくらい大きくてふさふさしている、ぬいぐるみみたいなリスがちょろちょろしていて、こいつがめちゃめちゃ可愛い。
ドライバーがチョロって10ヤード先に転がっただけでも、そいつを見るだけで癒されてしまいます。

そして、今回のゴルフの白眉は、なんといっても貨物列車。
コースそばの山肌に沿って線路が走っていて、かなり頻繁に貨物列車が通るのですが、こいつの迫力がハンパじゃないんです。

日本の機関車の3倍くらいはあるんじゃないかというぐらいのディーゼル機関車が、最大でなんと5連。
そいつが引っ張る貨車がまたすごい。

船舶用コンテナを2つ重ねて載せた貨車を、とても数え切れない数、実際あまりにも長いので最後まで見ることができなかったですが、それをうんうん言いながら、という感じで運んでいく。

まさにアメリカ、という迫力でした。
「鉄」というわけではありませんが、台湾に行ってわざわざ台湾新幹線に乗るぐらいには鉄道が好きなので、かなり感動しました。

ラウンド中じゃなかったら、写真を撮ったんですが、それだけが心残りです。

近くの駅からLAまでアムトラックが通っているので、2回あるLA行きのうち少なくともどちらかはアムトラックで行く予定です。
(アムトラックというのは大陸を縦横断しているだけだと思ったんですが、西海岸には短距離路線もあるんです)
カリフォルニアの海岸沿いを走るそうなので、こちらも楽しみです。

さて、最近のジャンプを読んで思うことをつらつら。
(遠くアメリカでこんな記事が書けるとは思わなんだ)

◎アイシ
泥門は白秋に負けるべきだと思います。
ヒーローが勝ち続けるマンガはやはりいただけない。
殊にスポーツマンガの場合は、いかに負け、そしてそこからいかにさらに強くなるかがキモだと思います。
ヒル魔や栗田がいなくなるのは辛いですが、先輩となるセナやモン太の姿を見てみたいのも事実。
マルコとマネのムフフっぽい過去にも興味津々です。

◎スケット・ダンス
とりあえず速攻打ち切りの線はなさそうなので一安心。
ベタベタだけど、「無死で走者が出たら送りバント」みたいな手堅いマンガが一本ぐらいあった方が雑誌が締まっていいような気がします。

◎ハンター×ハンター
再開して数回経ちましたが・・・。
つまらないわけではないけれど、読んでいて実に腑に落ちない。
何もかもをネームで説明しちゃうってのは、要は読者を信用していないってことだと思います。
「俺が描きたいのはこういうことなんだから、おまえらちゃんと理解しろよ」と。
しかし、それは裏を返せば自分の作品の力を信じられていないということなわけで、作者にとってそれは大変不幸なことだと思います。
その辺りが実に巧みなのが岸本先生であり久保先生なわけで、キャリアなどとは関係のない実力の差なのでしょう。

◎ネウロ
とりあえずシックスの靴を舐めるおネエさんの舌使いはやばいだろう。
まさに靴フェラ。
少年誌でこれはまずいですよ。
おじさんは不覚にも興奮してしまったですよ。
(特に舐め終わった後に舌なめずりするあたり)

◎初恋限定。
『To Loveる』もそうですが、結局はこういう即物的なものが受けるってことなのね。
まあ、少年誌なんだから当然というか、ある意味健全な姿かもしれません。
でも、おじさんは妹のセーラー服+エプロン姿なんぞには萌えませんぞ。
(うそ、ちょっと萌えました)

米国滞在日記第16回+ジャンプSQ2007年11月02日 23時17分

今日はうちの会社で囁かれるブラックな小咄を。

実は一般には発売されていない、刑務所専用の製品というのがあるんです。
(我々は“Jail”と呼んでいます)

他の製品と比べて、辛みが強く、動物性油脂を使わないという仕様になっています。
辛みが強いのは、辛い物を食うことによってストレスを発散させるという効果があるから。
動物性油脂を使わないのは、動物性の油脂は人格の凶暴性を増長させるから。

アメさんらしいへんてこな理屈ですが、まあさほど間違ってるとも思えない気もします(どっちなんだ)。

さて、この製品、僕も試食しましたが、結構旨いんです。
特に辛い物好きにはなかなかいける。
植物性油脂のみということであっさりしていますし、塀の中のメシもまんざらではないじゃない、という気になります。

こちらのムショでお勤めの方にもおかげさまで好評のようで、娑婆に出てから同じものを探すけれども、どこにも売っていない。
そこで、うちのCustomer Serviceに電話をかけて寄越すわけです。

「お宅の製品で○○というやつを前に食ったんだが、なかなか旨かった。また食いたいんだが、ちっとも見かけない。アレは一体どこに売ってるんだい」

電話に出たうちの社員はこう答えます。

「もう一回人を刺せば食べられますよ」


新創刊のジャンプSQ、こちらでも入荷しておりました。
まずは迷わず『ギャグマンガ日和』を探す自分がいます。
「ララ美☆リアリティ」最高。

「こんなこと」のコマのところで笑い死ぬかと思いました。
どうしてこの人のマンガはこんなに面白いんだろう。

まだ全部読んでないんですが、森田まさのり×小畑健の読み切り『HELLO BABY』がかなり面白いです。
こういう話大好き。
最近の若手との格の違いを見せつけられた気がします。

この雑誌、月ジャンより格段によくなったと思います。
藤子不二雄A先生の存在は正直微妙だけど・・・。