僕のオーディオ遍歴2009年09月03日 00時38分

僕が一番最初に触れたその手の趣味の人向けの機械は、親父が拾ってきたマランツのカセットデッキでした。
中学1年か、2年の頭くらいだったと記憶しています。

最初のうちはそれのヘッドフォン端子にウォークマン用のイヤフォンをつないで聴いていたのですが、やがてやはり親父が拾ってきて修理したパイオニアのプリメインアンプと、納戸の奥にしまわれていたダイアトーンのDS-22という化石もののスピーカーをつないで、一応コンポの形を整えました。

その後、お年玉などを貯めて、マランツのエントリークラスのアンプの名器PM-80aと、型番は忘れましたが同じくマランツのエントリークラスの CDプレイヤー、そしてティアックのカセットデッキを買い、スピーカーも父親からダイアトーン初期の名器DS-28を譲り受けて、10代いっぱいその組み合わせで聴いていました。
(CDプレイヤーは、一度『残酷な天使のテーゼ』のリピートのしすぎでメカ部を壊してしまい、交換修理に出したりしましたが、いまだに実家の自室で現役で働いています。アンプも引退していますが、おそらくまだ十分使えるでしょう)

今の若い人は「カセットテープ」なんて触ったことすらないかもしれませんね。
まして「ハイポジ」「メタル」とか言われてもなんのことか分からないでしょう。
僕などは「いかに良い音でCDをテープにダビングするか」に血道を上げていました。

二十歳になるときに、親に成人のお祝いということで、ダイアトーンのDS-900EXを買ってもらい、生まれて初めて新しいスピーカーを手にします。
大学を卒業するまで、いわば子供時代いっぱいを、マランツ+ダイアトーンの音を聴いて過ごしたことになります。

社会人になり、ボーナスでオーディオ機器をグレードアップしようと思ったときに出逢ったのがデノンの音でした。
それまでは往年のマランツトーンである、悪く言えば緩い音に馴れていたのですが、デノンのボディの太い音を聴いて一発で魅せられ、社会人になって程なくしてアンプ・CDプレイヤー共にデノンに買い替えます。
(アンプがPMA-2000シリーズ(枝番は忘れてしまいました)、プレイヤーがDCD-1650AZ)

そして、去年みのりんのなんばHatchでの公演の際に大阪のショップで耳にしたPMCのスピーカーに惚れ込み、夏にGb-1iを購入して、いよいよ機器のグレードが「中の下」クラスに突入しました。
(怖ろしいことですが、オーディオの世界では1台の定価が20万を超えてやっとミドルクラスの仲間入りなのです)

その後親父から実に素晴らしい出来の手作りの真空管セパレートアンプを譲り受け、ミドルクラスになっていないのはCDプレイヤーだけとなりました。
ですが、今日マランツのSACDプレイヤーSA-13S2を発注しまして、ついにプレイヤーもミドルクラスにグレードアップすることになります。

8年間お世話になったデノンのプレイヤーは下取りに出すことになり、丁寧に梱包して店に送りました。
餞別の意味を込めて、今日は朝からいろいろな曲を鳴らしたのですが、重心の低い骨太な音は個性的で、よいプレイヤーだったと思います。

これで僕の音探しの旅も一つの到達点に達したことになります。
新しいプレイヤーが来たら、まずはいろいろな音源を取っかえ引っかえ聴いて楽しみたいと思います。