僕はオタリーマン2008年08月01日 00時20分

にゃがとが欲しかった・・・
今日は16時から品川の本社でミーティング。
17時半ではねて、退社。
プロジェクトのリーダーとささっと1時間ほど飲む。
ビールをジョッキ3杯流し込んで、解散。

こうなったら、東上線ユーザーの僕が行くべきところはただ一つ、池袋。
降りるなり一目散にとらのあなへ。
普段田舎に逼塞しているので、たまにスーツにネクタイでオタクスポットに出入りすると新鮮な気持ちになります。

夏コミのROM版のカタログと、深海さんの会長×古泉本と自虐部さんの古泉×キョンと、ねこま屋。さんのキョン子本を購入。
惜しむらくは紙端国体劇場さんの東京メトロ擬人化本が売り切れていたこと。
ついに副都心線がその素顔を見せるという内容だったので、悔やまれます。

釣りは全部100円玉でもらい、出入口にあるハルヒのガシャポンをガチャガチャと。
にゃがとが欲しかったのに、6回やってついに出ず。
団長が2パターンどちらもダブってしまいました。
ま、ちゅるやさんが可愛いので良しとします。

その後ハンズに行って、一ヶ月後のアニサマに備えて、赤、白、緑、オレンジのLEDサイリウムを購入。
青とピンクはあるので、これだけ揃えておけば大抵のことには対応できるでしょう。

K-BOOKSにも行くつもりだったのですが、タイムアップ。
20時半で店じまいとはずいぶん早い気がします。
お仕事帰りの方々はちときついのではないでしょうか。

オタリーマンとか言いますが、別に普通のサラリーマンだと思いますけどね。
ゴルフの練習に行ったり、ツーリングに行ったりする代わりにイベントに行ったりするだけですから。
普段は普通に会社に搾取されているわけですし。

オタクだと言うだけで白眼視される現状はやはり納得いきません。

ミドルクラススピーカー試聴ルポ(またはダイナミックオーディオ探訪記)2008年08月03日 13時41分

オーディオシステム、特にスピーカーの買い替えをここしばらく思案中なわけですが、机上でうんうん唸っていても仕方がないので、らぴさんと共に大々的に試聴に出掛けることに。
場所はもちろんオーディオマニアの聖地、秋葉原はダイナミックオーディオ。

数ヶ月前にも一度二人で訪れており、その際には空気に飲まれて試聴できずにすごすごと帰ってきてしまったのですが、その後二人とも様々な手段で予習を積み、今回は臆することなく様々なソースで様々なスピーカーを試すことができました。
もちろんある程度心の準備は必要ですが、マニアの殿堂と呼ばれる5555でも店員さんは気さくにこちらの要望に応えてくれ、いろいろ親切に教えてくれるので、決して敷居が高いわけではなく、気軽に試聴ができます。

さて、今回試聴に使用したソースは以下の通り。
①Bill Evans Trio『Waltz For Debby』より「My foolish heart」
②坂本真綾『少年アリス』より「スクラップ」
③水樹奈々『GREAT ACTIVITY』より「Orchestral Fantasia」
④茅原実里『Contact』より「Contact」~「詩人の旅」

まずはサウンドハウスの1階に入ると、PMCのFB1の中古がかなりのお得な値段で陳列されているのが眼に入りました。
後で試聴を、ということでとりあえず上の階へ。

JBLの「エベレスト」やらアバンギャルドの「Meta Primo」(でかくてきれいでした)といったペアで高級車を超える価格のスピーカーを尻目に、最上階まで上がると今回の買い替え候補の一つであるVIENNA ACOUSTICSの「T-3GB」があったので、こちらをさっそく試聴。

◎VIENNA ACOUSTICS「T-3GB」(アンプ・CDPは不詳、確かLINN)
①はシンバルをブラシでこする音が美しいので、高音の質感を試すサンプル。
各誌の評からさぞ美しい音が鳴るのだろうと思っていたら、これがタワシでゴシゴシこすっているような非常に耳障りな音。
「???」と眉をひそめながら②をリクエスト。

②はドラムを中心とした低音の質感と、ボーカルとのバランスを試すサンプル。
これがまた上も下もゴチャゴチャ。
ウィアコはないなあ、と心中思いながら階下へ。

1階に戻ってFB1を試聴。

◎PMC「FB1」(アンプ:マッキントッシュ、CDP:デノン、型番は不詳)
①はごくごく当たり前の音。
②はさすがの迫力。アンプのパワーと相まって聴き応え十分。
3月に大阪でGB1iを聴いたときの印象がフロックでなかったことを確認しました。

せっかくなので、並んで陳列されているB&W804も試聴。

◎B&W「804S」(システムは同上)
④を聴くと音の広がりが素晴らしく、グイグイくる迫力は確かにこれは売れるわけだと納得。
しかし、ウーファーとツイーターの素材の違いが如実に音に表れており、つながりの悪さが今ひとつ気になりました。

ここでもう一度FB1に戻って④を試聴。
上から下まで音が一体となっており、かつダンゴになっているわけではなく、歌を楽しむには断然PMCだという印象。
特に「Contact」の出だしの低音のボリュームは気持ちが良いです。

次に③を聴いてびっくり。
奈々さんの声がものすごくエロい!
大袈裟ではなく、全くの別人のようでした。
嫌う向きもあるでしょうが、これは個人的にはめちゃめちゃアリ。
もうこの時点で買う気満々になってしまったのですが、他のを聴いてからでも遅くはないので、逸る気持ちを抑えて5555へ移動。

5555は先にも記した通りマニアのためのお店。
チキンなので若干ビビリながら各階の扉を開けていたのですが、実際にはそんな魔窟のようなところではなく、普通に③も④も試聴させてくれました。

さて、2階でPMCのGB1iとSOUL NOTEの組み合わせが置いてあったのですが、店員さんがお取り込み中だったので、とりあえず上階へ。
7階まであるんですが、さすがに6階から上は行けないので5階止まり。
しかしそこにSONUS FABERの「GRAND PIANO DOMUS」とVIENNA ACOUSTICSの「T-2G」があったので試聴させてもらうことに。

◎SONUS FABER「GRAND PIANO DOMUS」(アンプ:Luxman(型番不詳)、CDP:ESOTELIC SAー10)
③を試聴。
各誌の評からソフトで線の細い音が鳴るかと思っていたのですが、トンでもハップン(通じるかしら?)
箱全体がバリバリ鳴る感じ。
こういう鳴らせ方だからエンクロージャーにこだわるんだろうなあ、と納得しました。
いい音ではあるんでしょうが、これはムリ、というのが正直な印象。
6畳1間に住んでいる人間にはとても扱えない代物です。
これも早々に選択肢から消えました。


◎VIENNA ACOUSTICS「T-2G」
こちらも③を試聴。
正直ダメ元だったのですが、ウーファーが一つ少ない分「T-3GB」よりマシでした。
しかし、ボーカルは完全に風呂場。
どうしてウィアコのスピーカーがこんなに各誌で賞賛されているのかさっぱり分からないという結果となりました。

やっぱFB1かな、と内心思いながら2階に戻ると店員さんの手が空いていたので、さっそくGB1iを試聴。

◎PMC「GB1i」(アンプ:SOUL NOTE「da1.0」、CDP:同「cd1.0」
まずは③から。
スピード感はあるものの、どうも今ひとつしっくりきません。
ドライかつ分離が悪いわけではないんですかどうもごちゃついた印象。
次に④。
こちらもどうも音がきつく、歌を楽しむという音では全くない鳴り方です。

内心首をひねっていると店員さんが「エフェクトがかなりかかっている最近のポップスは音がリアルに出ちゃいますからね」というようなアドバイスと共にカーペンターズをかけてくれました。
すると、こちらはかなりボーカルが質感豊かで、思わず身を乗り出しました。
ちょっと待て、と思ったところでらぴさんが①の試聴を提案。

再生が始まると同時にそのリアルな空気感にビックリ。
演奏が始まる前に少し間があるのですが、この一瞬で試聴スペースが録音が行われたNYのジャズクラブ「ヴィレッジヴァンガード」に変わりました。
とにかくポール・モチアンのドラムが美しい。
まさに目の前で演奏しているかのよう。
本来ならただのノイズでしかない客の席やグラスの擦れる音が、臨場感を倍加させるアクセントとなります。
素晴らしいライブ感に息を飲みました。

更に驚いたのはクラシック。
まず(確か)「カルメン組曲」をかけてくれたのですが、ヴァイオリンソロの艶っぽさが素晴らしかったです。
ただ単に生々しいだけでなく、楽器が情感たっぷりに歌います。
ヴィヴラートが本当に美しく表現されます。

チャイコフスキーのピアノ協奏曲はライブ感と迫力がものすごく、フィナーレは思わず身を乗り出しました。
コーダに向けてアルゲリッチのテンションが上がっていくのが分かるようです。
ピアノの音の粒立ち、ティンパニのアタック感、スピードと繊細さが両立しており、聴き慣れている録音だったのですが手に汗握りました。
弦が前、木管が真ん中、ティンパニが奥、という奥行きの表現も完璧。

モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲では、フルートの息遣いとハープの指遣いが本当に美しく、溜息が出ました。

デジタルアンプはリアルだけどクール、というイメージがあったのですが、良い意味で完璧に裏切られました。
少なくともこの組み合わせはリアルさと音楽的情感を両立させており、とても美しい音楽を聴かせてくれます。

素晴らしいクラシックの音色を聴きながら、ファンとしては哀しい事実に気づきました。
みのりんも奈々さんも録音がかなり悪いのだと。
決して冷たくはないけれども、ソースの質をリアルに抉り出す傾向にあることは間違いないので、あまり録音のよくないポップスなどはそのアラがにじみ出て聴いていて疲れる音になってしまいます。

しかし、ジャズやクラシックの音を聴くかぎりではGB1iとSOUL NOTEの組み合わせは大変僕の好み。
自宅の6畳間ではそんなに大きな音では鳴らせないので、録音のアラもそこまでは気にならないはず。
店員さんの話では、小空間でこぢんまり鳴らすのであれば高品質の真空管アンプを使えば密度の濃い鳴らし方ができるとのこと。

往年のLuxmanの真空管アンプを親父に純A級動作に手直ししてもらい、もう一台レファレンス用にSOUL NOTEを置く。
スピーカーはGB1iで鉄板。
これにCDPにエソのSA-10をあてればもうそれでシステムとしては上がりな気がします。
少なくとも、12畳を超えるリスニング専用ルームが持てるようにならないかぎり、その上に行く意味がありません。

それにしてもGB1iとda1.0の組み合わせは素晴らしい音です。
特に低音の力強さとスピードは価格を超えて最強クラスだと思います。
狭い部屋でも試聴した音が容易に再現しうるであろうところもポイントです。
この日聴いた組み合わせでは一番安かったのですが、一番良い音だったというところにオーディオの世界の奥深さを見ました。

ダイナミックオーディオさんには本当に良い勉強をさせてもらいました。
一日でだいぶ経験値が上がった気がします。
こと音の世界では「百見は一聞にしかず」であることを実感しました。

ちなみに、この後メイド喫茶に行ったんですが、メイドさんそっちのけでオーディオの話ばかり。
それならドトールでいいじゃねえか、というお話w。

真空管セパレートアンプ導入2008年08月03日 23時34分

こいつらでGB1iをドライブします
この週末は実家に帰っていたのですが、父親にこれこれこういうスピーカーを買うことにしたのだが、ついてはアンプをどうしようか考えているという話をしたところ、あれこれ思案した後に自分が製作した真空管アンプを譲ってくれることになりました。

パワーアンプ(画像右)が往年の名真空管ウエスタンエレクトリック社製300Bの中国製レプリカを用いたシングル回路のもの。
純A級動作で実効出力は10W弱だそうです。

プリアンプ(画像左)はこちらも今市場で人気のムラード社製6DJ8のオリジナルを用いたもの。
こちらは親父独自のアレンジが加えられており、ヘッドフォンアンプも兼ねています。

つないだばかりなのでまだあまり聞き込んではいないのですが、印象としては低音は力強く、ボーカルには程良い色が付く感じです。
ダイアトーンの30cmウーファーだとちょっと重い気がしますが、GB1iであればかなりスピード感のある低音が得られると思います。

ボーカルはかなり色気のある音になり、その傾向は奈々さんに顕著なのですが、一方で実力差も浮き彫りにします。
上手い人はより上手く聞こえ、そうでない人には逆に働く。
あーやにはちょっと厳しいシステムになりそうです。

GB1iは既に発注しました。
順調に取引がいけば今週中に届くと思います。
しばらく鳴らした上で、SOULNOTEの導入を検討するか、もしくはCDPの方を優先するか、新たな課題が見えてくるでしょう。

いずれにせよ、ここしばらく頭を悩ませていた懸案が一つ解決して肩の荷が下りた感じです。
どんな音の世界が開けるのか、楽しみです。

真空管アンプは暖かくも柔らかくもない2008年08月05日 23時20分

日曜日の記事に書いた真空管のセパレートアンプをもらい受けるにあたり、親父がこんなことを言っていました。

「アンプがなさなければならない仕事は一つであり、真空管を使おうがなにを使おうがそれは変わらない。真空管アンプだからといって柔らかい音色がするとか、そういうことを求めるのはお門違いである」

そういうコンセプトで作られ、かつ音質の最終チェックをする僕は解像度のよい音を好みます。
出来上がるアンプは、当然トーキー映画用に開発された古典管を用いようが、きわめてクールな仕上がりとなります。

今日はライブDVDを聞き込んでいるのですが、アーティストの実力差が明らかになるなあという印象です。

みのりんの場合は、その声の美しさは十二分に発揮されますが、ブレスが苦しくなったり不安定になったりする箇所がそのまま剥き出しにされてしまい、まだまだ体力不足である点が露呈します。
とはいえ、声は非常に美しいので、当夜の感動がまざまざとよみがえります。

チューリップに関しては、大して変わらず。
財津さんの声が少し柔らかくなった程度。
少々の再生装置の違いでは揺るがないというところでしょうか。

奈々さんは声の線がかなり細くなります
これはちょっと好き嫌いが別れるところ。
一方で歌の安定度は抜群で、その意味では実に安心して聴けます。

激奏でのあーやはかなり音程も危なっかしく、未熟さが前面に出てきます。
しかし、ものすごく一生懸命なのもよく伝わってくるので、可愛いのは確かです。

ボーカルに反してバックの演奏についてはかなり改善がされています。
特に録音がダメダメなみのりんのライブが見違えるような音になりました。
ドラムがかなりリアルな音になったのがうれしい変化です。

総合的な印象としては、長所は伸ばすけれども、短所をことさらにさらけ出すようなことはしないし、場合によってはフォローもしてくれる、といったところでしょうか。
ただし、GB1iにつなぎ替えたらどうなるかは、分かりません。

最後に、Perfumeがめちゃめちゃパワフルに鳴ることを付け加えておきます。

茅原実里『雨上がりの花よ咲け』2008年08月06日 22時42分

詞も曲も歌唱も全て正攻法。
素晴らしいですね。
何の衒いもないので、中には物足りないと思う向きもあるかもしれませんが、これだけ真っ正面から歌と向き合えるアーティストが今どれだけいるでしょうか。

個人的には、財津さんが宇宙志向を強めていた80年代前半のチューリップに雰囲気が似ている気がします。
非常にシンパシーを感じる歌です。

録音もだいぶボーカルを意識しているように見受けられます。
みのりんが更にもうワンステップ上がったことを実感させてくれる一枚です。